Ruu!?
「っだあ..ビックリした」
何だ何だ、勝ったんか?
和也が顔を上げて
俺に問いかける
「わかんねえ、」
俺はそう言い
少し背伸びをするが
背伸びしたって見えない
ことには変わりない
なのにやってしまう
前に視線をおくると
瑠ヵを含んだ
固まっていた女子達が
ハイタッチをしてきゃあきゃあ言ってる
「瑠ヵ―っ」
勝手に、勝手に欲望が
言葉に、口から、
瑠ヵの名前を呼んでいた
瑠ヵと接する機会を
口から手が出る勢いで待っていた
俺の身体は自然現象みたく呼んでいた