天国までのlimit



ちょっと早く着いちゃったな。それにしても寒いな。暖かくしてきて良かった♪

「待った?」


この声は...

振り返ると、やっぱり海斗だ♪

「全然♪今来たところ。」

うちがそういうと、海斗は突然私の手を握って...

「嘘つき。手冷たいじゃん。外で待たなくても、俺が迎えにいってやったのに。具合悪くなったらどうすんだよ。」

「うちが来たくて早く来たんだからいいの。しかもこんなに厚着してんだから、大丈夫♪」

そう言って私は海斗にVサインをして見せた。

「もう。しかたねーから今回だけは許してやるよ。でも次からはこんなことすんなよ。」

「はーい♪」

海斗は優しいな。海斗の優しさで寒かった体も、暖かくなった。

「ここ寒いから、中入ろっか。」
「うちの病室おいでよ。今はお母さんもいないし♪そこなら風も当たんないし。」

「じゃあお邪魔しようかな。」
「どーぞ♪」

そう言って二人で病室に向かった。


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