【本編完結】家族恋愛 ~月と太陽~
「ショックだったのねぇ…。」


お袋がハァとため息をつくように息を吐いて言った。


「晃君。悪いんだけど父さん寝かせに連れてってもらえる?暫く起きそうにないから。」


「うん。何かあったら呼んで。」


親父を担ぎ、リビングを退室する晃君。


残るは俺達きょうだいと、お袋。


月は親父が倒れたことにショックを受けて顔が青ざめている。


手も震えていて、


ギュ…


俺は月の手を握った。


月も、俺の手を握り返す。




この手があれば、俺達は一緒に歩いて行ける。


そう、信じて。
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