【本編完結】家族恋愛 ~月と太陽~
「ッ…!」




残された理性。


それによって、強引だけど私は陽日の甘いキスから何とか逃れた。


でも、口の中に、ほんのりと鉄の味。


離れた陽日の唇の端は、少し、赤く染まっていた。




もう、私にはその赤しか見えなかった。




…涙でぼやけて、陽日の顔が見えなかったから…。
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