【本編完結】家族恋愛 ~月と太陽~
「あの、はじめのキスの時だって、ホントはふざけてなんかなかった。…好きで、好きで、ふざけているようにしなきゃ、もたなかったから。」




ヤバい…。


涙が…。




「血のつながったきょうだいだと思ってたから、諦めようとしてた。でも、想いを抑えきれなくなってきて…。んで、あの日、ヤッちゃいまいした…。」




…我慢しきれず、涙がツゥっと頬を流れる。


「親父達は俺が説得する。でも、その前に月姉の気持ちを知りたい。」


涙が溢れる視界。


ぼやけて、歪んでまわりがちゃんと見えない。


でも。


陽日の目から、視線を逸らせなかった。
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