この恋路に幸あれ




「決めたっ!!」


突然大声が上がる。


「何?」っと聞き返すと
よくぞ聞いてくれましたと
言わんばかりの顔の柚姫。


「心ちゃんのマカロンがいいー」


また心愛かよ!

心愛、心愛って
コイツら二人して俺で遊んでないか?


店に普通に売ってるものを言えばいいもの
それをせずわざわざ心愛が作ったモノを要求する。


つまり、
俺が心愛に「作ってくれ」って
頭を下げなきゃならない。


ホワイトデーより
それをさせたいだけに思えるのは
俺だけなのだろうか…?


俺に対してこの扱いだ。

彼氏たちはもっと酷いことに?!


こんな姉貴たちを相手に選んだ
彼氏たちが可哀相で仕方がない。


弱味を握られていなければ
こんなことになっていなかったのに。

やっぱり知られるべきではなかった。


早く忘れてくれないだろうかっと
願ってはみるが
そんなこと有り得ないだろうな…。


溜め息しかでない中
心愛に頼みに行く俺。

どう切りだそうか
そのことだけで頭の中がいっぱいだった。


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