この恋路に幸あれ
「ただし、今から作り直すから
ちょっと待ってて」
この間作ったのと
今のとでは作り方が違う。
最初のはアズサの好みに合わせた為
そのままあげると
きっと水姫さんは満足しないだろう。
「悪いな」
「私とアズサの仲なんでしょ?
そこにあるホットケーキ食べていいよ」
「冷めてるから不味いかも」っと
材料を準備しながら付け足す。
「さんきゅ、」
珍しく私に対して
素直にお礼を言うアズサ。
言おうか言わまいかと迷ったが
弱々しいアズサを見てられなくて
自ら突っ掛かる。
「そのケーキが
逆チョコ(ケーキ)のお礼だからね~」
ホットケーキをマジマジと
見つめてアズサが一言。