この恋路に幸あれ
「はぁー!
安上がり過ぎだろ?」
「う、うるさーいっ!!」
いつものアズサに戻ったようで
嬉しいが…何か、腹立つ…!
「ケーキ屋の娘のくせに
何でホットケーキなんだよっ!」
この言葉が私の怒りに追い討ちをかけた。
「悪かったわねっ!
アズサだってくれたのウチのケーキだったんだし
お互い様でしょ!!」
一歩も譲らず言い合う二人。
結局最後は・・・。
「心愛…?」
「もうアズサなんて知らない!!
どうにでもなっちゃえーー」
捨て台詞を吐き
店の奥から通じる自宅へと逃げ込む。
「おぃ、待てよ」っと言われた気がするが
そんなの無視。
お母さんに店番を無理やり押し付け
自分の部屋にと駆け込んだ。