裂かれたキボウ~a scar
二章 崩壊
「行ってきまーす!」
紺のセーラー服に身を包んだ私は、学校へ向かう。

私の中学校は、帝谷(ていや)中学。
近所ではとても有名な中学校。

何せ体育部では毎回表彰があるし、文化部でも吹奏楽部が強い。
私は、そんな中学校に誇りを抱いている。


(それにしても…今日の夢、幼稚園の頃の記憶だったなあ)

長いひとつ結びの髪を揺らしながら、私は通学路を歩く。


私の名前は、倉島チセ。
一風変わった名前だが、私はこの名前を気に入っている。

部活は、茶道部。これは母の薦め。
元々体育会系では無かったし、行儀作法を学べるからどう、と言われたから。


私の家は、自分で言うのもなんだがそこそこ金持ち。

お母さんは、雪枝(ゆきえ)。
自称38歳。でも、私の誇れる素敵な母。
スタイルもそこそこだし、困った時はアドバイスをくれる。

お父さんは、公義(きみよし)。
建築業の会社の社長。自称40歳。でも、ママとは18歳も離れている。
よく発狂するし、怒ると怖いけどとっても頼れる素敵な父。

妹は、詩那(しな)。
私とは4つ離れている。私とは真逆で体を動かすのが大好き。
彼女の悪いところは、よく鼻血を吹き出すところと大半の歯が銀歯なところ?
好きな食べ物はチョコレート。

弟は、淙一(そういち)。
私とは6つ離れている。詩那とは2つ。ゲームが大好き。だけど私よりは弱い(はず)。ダックスフントをこよなく愛している。ちなみに甘いものが嫌い。


そして、私には他にも家族がいる。
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