【完】好きじゃない。
席を見ると、彼はまだ来ていない。
クラスを見渡すと、すでにグループは少しずつできている。
その中に入る勇気はあたしにはない。
あたしは心の中でため息をつき、自分の席に座った。
はぁ…律と話してればよかった。
そんな事を考えてると、前のドアが開いた。
「席につけー」
…担任、かな。
「…椎葉と麻生。誰か知らないかー」
知るわけねーじゃん…。
まだ、会って三時間も経っていないのに。
そんな時だった。