【完】好きじゃない。





ボーッとしていると、ムクっと、椎葉が顔をあげた。


「みよし??」


ドキッ


「ふっ。やっぱ早くきた」


椎葉は優しく笑う。


「日誌、時間割だけ書き終わった。それと、今日配るプリント」

「な、んで…」


そこまでしてくれるの??


「あんな酷いこと言ったのに…」


椎葉は一瞬驚いた顔をしたけど、すぐに優しく笑った。



「秘密」




人差し指を唇にあてて言う椎葉は、思わず腰が抜けるかと思うくらいカッコ良かった。


普通の女の子なら失神しちゃうんじゃないかな。






< 31 / 151 >

この作品をシェア

pagetop