【完】好きじゃない。
あいつが登校すると、周りは女の子ばっか。
だから…
「席、座る?」
…と、言いざるおえない。
「ありがとぉ〜」
はぁ…。
あたしは、律と一緒にロッカーの方で話す。
「ってか、まだあの事恨んでるの?」
「恨んでるんじゃないの。憎んで、呪ってるの」
「同じじゃん…」
「ってか、あの事は思い出させないで。あいつと一緒の空気すら吸いたくなくなる」
「それ失礼すぎ」
『あの事』
それは…あたしがあいつを嫌いになった理由。
実は、その前までは…
あたしも、椎葉に恋する女の子達の一人だった。