【完】好きじゃない。
卒業したら、こんな日々はもう…味わえない。
それが、とても寂しく感じたんだ。
みっちりと勉強した後、夕飯を食べ、お風呂にも入った。
そして、メインの花火。
「わぁ…っ!!」
「じゃーん♪ あたしのお父さんが、用意してくれましたぁ〜♪」
浜辺には、打ち上げ花火の道具が三つ。
すごい!! すごすぎる!!
あたしは思わず、目を輝かせた。
「ねぇ、佳奈」
「ん? なに?」
律が少し寂しそうな顔をしていたことに、
あたしは気づけずにいた。