幼なじみ
ガチャ
車の扉が開く音が聞こえて
私は目が覚めた
あれ?私いつの間にか寝ちゃったんだ…
「みなみ…大丈夫か?」
…悠斗
どうしてここに…?
「心配で見に来たんだ、具合はどう…――」
「心配なんかしないで!私に構わないで!!」
悠斗の顔を見るのが怖かった
しばらく沈黙が続いた
「どうしたんだよ…みなみ」
「私にやさしくしてないで…【瑞希さん】のこと真剣に考えたら?」
「なんで、名前知ってんだよ…」
「あなたは覚えてないでしょうけど、昨日あなたが酔っぱらって寝ぼけて私と瑞希さんと間違えたのよ!」
悠斗は固まった
なんとかいいなさいよ…
ハイ、付き合ってますって言いなさいよ…
約束とちがうじゃない…
「みなみ、あのな…」
「言い訳なんかききたくない!早く出て行って!」
わたしが大きい声を出すと悠斗は静かに出て行った
私は、もう悠斗としゃべれなくなることを覚悟して
静かに目を閉じた