１７-ｾﾌﾞﾝﾃｨｰﾝ-

窓際の自由

長くじめじめとした梅雨が明けた頃、学校は期末テストの時期に突入していた。


「あと１週間か…」

「部活はいつから休みに入るんだ？」

「今日から」

「俺は休みたくねぇよ～自主練しよっかな～」

「英治はバイトいつまでだ？」

「明後日」

「がんばるな」

「主力だからな」


俺の返事に賢はふっと笑って、隣の女子に
「ここの答え教えて」とプリントを広げた。


「俺らも明後日までは合同勉強会だぜ」

「バスケ部は何点だっけ」

「ろくじゅーごっ！」


翔太の返事を聞いて、賢に答えを教えていた女子が
「バスケ部大変だね」と顔を上げた。


「去年の夏までは６０だったんだけど、キャプテン変わってから６５になったんだよ」


翔太はため息をついた。