17-セブンティーン-
4節
体育祭明けてしばらく
今は頭を切り替えて、試験モードになっている。
2学期は1年で1番長いが、
かなり忙しい。
体育祭終わったらテスト
そしたらすぐに文化祭の準備にかかり
文化祭が終わればまたテスト。
気がついたら年末…といった具合か。
「お前ら新人戦いつなの?」
昼休みにパンをかじる。
俺は頬杖を付き、賢は壁に寄っ掛かり、翔太は両手に食べ物を握っている。
はち切れんばかりの頬袋を作っている翔太には、喋らせたくない状況。
賢が「あー…」と唸るような声を出す。
「予選は…中間明け、県大会は…文化祭明け…だ」
スケジュールを頭で確認するように語尾を伸ばす。
賢はジュースのストローを唇に押しあてる。
「えー練習いつやんの」
「いつでもできるさ」
唇の真ん中辺りにあったストローが、端に移動する。
最近の賢は、気だるさが3割増しだ。
それが秋だからか、中だるみの2学期だからか
恋の悩みからかは知らない。
…自分で思っておきながら、ちょっと笑いそうになって我慢。