17-セブンティーン-


スケジュールは《男・男・女》もしくは《男・女・女》と組まれていて、

1度《男ひとり》もしくは《女ひとり》になったら、もう一方は《男ふたり》もしくは《女ふたり》になるように、うまく組まれていた。


クラス委員は頃合いを見て、再び口を開いた。


「これは仮のスケジュール表です。

夏休みは部活動、塾、バイト、その他予定があるかと思います。

もし都合の悪い日でしたら、誰かと交渉して、その誰かと僕のところまで変更を言いに来て下さい。

来週のこの時間、決定案をもう1度配りますので、変更は来週の木曜日までで打ち切ります」


言い終わると「質問ありますか」と、教室を見回した。

すると教室のどこからか

「決定案が出てから予定がわかったら?」

と聞こえた。

するとクラス委員は


「1週間という充分な猶予を与えています。

こちらの予定が先なら、後から入った予定をずらすのが常識かと」


と、痛快に言い放った。


「何もないようなので、また来週お願いします。以上です」


クラス委員は、一礼して席に戻った。

俺は彼が気に入った。


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