17-セブンティーン-
賢と笑って俺はまたパンをかじった。
翔太と俺は小学校からの幼なじみ。
賢とは去年も同じクラスでつるんでいて
翔太と賢は同じバスケ部だ。
俺もバスケの経験はあるが、現在は自由気ままな帰宅部である。
だがヒマではない。
社会に貢献する立派なアルバイターだ。
廊下側の席から窓を見ると、いつの間にか暗くなっていた。
その延長で、席が空いた彼女の席を見る。
「なぁ…雨降ったときってさ、保坂さんどうすんだ?」
俺のつぶやきに、2人が顔を上げる。
「早退、もしくは欠席」
「そうなの?」
「あぁ、たしか」
翔太が淡々と答える。
翔太は去年から保坂さんと同じクラスだ。
「なにお前、気になるの?」
「ちょっとな。…ってそういう意味じゃねぇよ?ってか逆に気にならねぇのかよ?」
「俺は慣れたな」
「翔太はまだしも…」
「俺は興味ねーな。授業の邪魔にもなってねぇし」
賢はズゴーとパックジュースを吸う。