17-セブンティーン-


それから保坂さんとは分かれて、俺は家に帰った。

実はバイトまでまだ少し時間がある。


そういえば保坂さんに言われて気付いたけど、パネル次何日だっけ。

俺はスケジュール表を探して確認した。

ついでに保坂さんは…


「…」


しまった。

このスケジュール表に、保坂さんと宇宙人の名前はなかった。

さっき俺が尋ねた質問は、ただ聞き取れなかっただけかと思っていたが

違う、答えられなかったのだ。

大した質問じゃなかったから、もう1度聞き直すなんて愚かなことはしなかったのが幸い。


俺はその場に寝転がった。


うっかり、とは言え…。


スケジュール表に並ぶ、クラスメイトの名前を見る。

最初に配られた仮スケジュールには名前あったんだよな。

保健室まで届けに行ったのに…。


彼女と俺たちの違いは何だろう。

彼女と俺たちの間に隔てているものは何だろう。


気がつくと目を閉じていて、そのまま眠るところだった。


「やべ…」


思っていたより時間が経っていた。


「兄ちゃんバイト?いってらっしゃい」


という洋介の声かけに


「おう」


と応えて、その場を後にした。



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