17-セブンティーン-


「なぁクラス委員」

「マジだって。俺を信じろ」

「ちげぇよ、何をだよ」


クラス委員はまた振り返った。


「モテる、モテないの話じゃねぇのか?」

「ちげぇよ、終わったよそれ」

「じゃあなんだよ」


立ち止まっているクラス委員を抜く。


「クラス委員さ、スケジュール作ったよな?パネルの」

「あぁ」


唾をごくっと飲んだ。
緊張してるよ、俺


「それがどうした」

「うん…なんで、保坂さんの名前外したんだ?」


クラス委員は少し俺の方を見た、気がする。


「あと、もう1人も」


一応、宇宙人のことも付け足した。

名前…は忘れてしまった。
聞いたらわかるんだけど…いつものことだ。


「そんなこと聞かれたの初めてだな」

「だろうな。みんな気になっても聞かねぇだろうな」

「お前、保坂さん好きなの?」


聞くんじゃなかった、と思った。

まともな話ができるかもと、期待した俺が馬鹿だった、とまで思った。


しかし俺の気分を察したのか、クラス委員は、今度はしっかり振り返ってきた。


「誰も気にもしてねぇよ」



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