僕らの瞳にうつる世界。





次の日。

昨日の夜はあの場所へ行けなかった。

合わせる顔がないって言うか……


…とにかく!

今日、半沢さんに返してもらおう。



「あっ、光先輩!」



その時、偶然にも聞こえて来たのは半沢さんの声だった。


下駄箱に靴を納して、声のした一つ隣の下駄箱の方を覗く。

そこに居たのは先輩と半沢さんの2人だった。



「これ、石田さんにもらったんです。要らないからって」


「…………」


「ひどいですよね、石田さん。せっかく光先輩がくれたのに……」


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