僕らの瞳にうつる世界。






「先輩!」


「来るの遅ぇよ…」



カッコいいギターを抱えてベンチに座っているのは、ギターに負けないぐらい最高にカッコいい先輩。


彼が座るベンチの横にあるベンチに腰をおろす。



先輩は……


童顔のくせに目付きが悪くて、でも本当はすごく優しくて。


歌もすごく上手。

ステキな歌を自分で作って歌うんだよ。


本当にステキな人。




「俺の新しい曲、聴いてくれないか?」




先輩の問いかけにゆっくりうなずく。


遅いテンポで始まった曲はピッキングじゃなく、アルペシオの前奏から。


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