僕らの瞳にうつる世界。
本能のまま、
理性のままに泣きじゃくる。
「死にたいとか、簡単に言うなよ」
また、頭から降って来た声。
でも今度はぶっきらぼうな適当な声じゃなく、しっかりと想いがこもった声だった。
「死ぬ時って、誰かが勝手に決められるもんじゃねぇんだよ」
「………」
「命を勝手に捨てんな。その命はお前だけの命じゃないんだ」
その言葉で浮かび上がったのは両親とお姉ちゃん、
家族の笑った顔だった。
「生きたいとか生きたくないとか、そんなもんじゃねぇ。泥水飲んででも生きなきゃいけないんだよ」
……あっくん。