僕らの瞳にうつる世界。
家の近くにある公園にあっくんと2人。
時刻は夕日が綺麗な時間。
『俺の豪速球が結衣に捕れるか?』
『は? 軽く投げてよ』
『ハハッ。冗談だって』
……わかってるよ。
無言で何往復かボールを投げ合った時、あっくんが急に動きを止めた。
あっくん……?
『俺の夢は、プロ野球選手になること』
『?』
急にどうしたの?
知ってるよ、そんなこと。
『でもさ、その夢を叶えた時、結衣が隣に居ないと意味がないんだ』
――…あたしさ。
『だから……付き合わない?』
忘れられないの。
顔を真っ赤にしながら言った、あっくんの照れた顔が。