僕らの瞳にうつる世界。


そして、また死を望む瞬間がやって来る。


無限に繰り返されるループ。


この悲しみを抱えながら生きていく自信なんて、無いよ。



「おっはよーうっ、結衣」



靴箱から上靴を取り出していた時、明日香に肩を勢い良く叩かれて体がよろめいた。



「おはよ……」



けれど。虫の居どころが悪かったせいか、そっけ無く答えてしまった。


痛いなぁ、もう……。



「なんだぁ?元気ないじゃん?」


「…………」


「って、結衣はもともと元気ないか!」



自分で質問しといて自分で解決して、自分でハハハッと笑ってる明日香。


イライラしているあたしには、そんな明日香のテンションが鬱陶しく感じた。


……うるさい。

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