僕らの瞳にうつる世界。


腹を抱えて笑う彼に、あたしの頭はハテナマーク。



「…いやぁ、可愛いねぇ。今時居ないよ……えっと何だっけ?」


「………石田結衣」


「結衣ちゃん!今時居ないよ、結衣ちゃんみたいなタイプ」



それは誉め言葉なのか……?


とりあえず「はあ……」と曖昧に首を傾げながら笑って答えた。



「俺は吉野宝。一応3年ね」



よしの、たから。

3年生って事は先輩と同じかぁ。


もしかして、先輩の連絡先とか知ってたりとかするのかな……。



「あの、吉野先輩」


「宝先輩の方がいいなぁ~」


「………宝先輩」


「なに?」



……なんか、めんどくさい。

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