それでもあなたに恋をする
「何笑ってるんだよ?」
「・・・だって」
「とにかく、連絡来てないなら部屋に入れてくれよ。他に逃げれる所がなくてさ。」
必死に懇願するこの人に、もう魅力なんて感じない。
酷い女だと、自分でも思うけど。
「悪いけど、今日は駄目なの。それに私達は身体だけの大人の関係のはずでしょ?彼女との事に巻き込まないでくれる?」
最後まで、身体だけの女として、大人の関係だった事を強調して、これで終わりにしよう。
「・・・おい雅、それはいくらなんでも」
「!痛っ」
力任せに掴まれた腕は、ぎりっと音をあげた様に感じて、たまらず声をあげた。
「今までとは違う。これからは、雅だけと付き合うから。だからお前も彼氏と別れて俺と付き合えばいいだろ?だから頼むから、突き放さないでくれよ。あんな執念深い女とは別れてくるから!!」
何言ってるの??
信じられない!!
「ちょっと・・・」
湧き上がる怒りをぶつけようと口を開いた時だった