俺様彼氏注意報





こいつなに言っちゃってんの…





『あのー……』






苦笑いで問いかけるあたしを無視し、
この男は言葉を続ける。






「まず俺に告られてフる女なんていないし…
わざわざ聞いて悪かったな。」





爽やかな笑顔でくるりと
あたしの方に振り返って言った。





『はーいっ!!!はいはーいっ!!
あたしが今ここでフってあげるから!!
ちょっと黙ってくれる!?』






ピシッと勢いよく空に向かってまっすぐ手を上げると
あたしの手首をパシッと掴まれた。





「お前に拒否権なんてねーから」




と言ってニヤリと笑う。





おいーッ!!!
お前をフる女がいないんじゃなくて、
まずフらせないんだろーがっ!!



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