ダサメン教師の秘密♥
『ほんとう?』
ってあたしが聞くと先生は、“うん”と力強く頷いた。
信じられないけど信じていいよね?先生?
先生はあたしを抱きしめながら、静かに言った。
あたし以外の誰にも聞こえないような小さな声で…
「俺さ、高野があんなにも俺のデザイン画に興味を示してくれるなんて思ってなかったんだよな…
会社で服が売れる度に“何の為に服のデザインを考えるのか”を見失ってたんだよな。
“儲けをだす”事は確かに簡単じゃないし、“ファンを増やす”のも中々難しい…
今日は味方でも明日は、敵になる世界だから、
要らなくなるのが怖かったんだよ…、
でもたった1人でもそこに愛してくれる人が居るのなら俺がファッションデザイナーだった意味がそこにあったんだよな!
ありがとな」