ダサメン教師の秘密♥


「前は?・・・って何ですか?」




『えっ?』



「先生もしかして、教師になる前、デザイナーとかだったんですか?」


高野があまりにも大きな声で言うから、みんなが俺と高野に注目した。



『あ、いや~・・・んなわけないじゃん?趣味だよ』


俺はとっさに嘘をつく。


まだ、本当の事は言わない方がいいだろうと思った。




「趣味?・・・ですか・・・」




高野は少し残念そうに視線を落とした。





俺は『うん』と頷くと黒板の方に向かって歩く。


『はい、じゃー続き行きます!次は2番目の線からバストの4.6cmと3番目の線からウエストの3.2cm、4番目の線より少し上にヒップの4.6cmの所にそれぞれ印を入れて線で結んでください』


俺はまた黒板に貼った画用紙にやってみせる。


教えるのって何でこんなに面倒なんだろう・・・。



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