君に触れたくて…




――「お前、誰?」


「秋桜」




保健室で偶然お前に会った。




可愛いか?
別に普通じゃね?



やっぱ智樹はちょっとズレてんな。



でも何故か、
俺は秋桜が気になって仕方なかった。




「秋桜~」



「げっ、ツンツン野郎」



「はっ?」



「なんでもない」



「お前さぁ、ちっこいな」



「酷い!気にしてるのに!」




秋桜は下唇を噛みながら怒った。



だって小せぇんだもん。




「小人~」



「うっさい!」



「可愛くねぇくせにブリブリすんな」



「はぁ?別にしてません!」



「お前うるさい」



「カッチーン!
あたしまじでキレたよ!りっちゃん行こっ」




なんだよ、こいつ…
すげぇおもしれぇ。


普通自分で
“カッチーン”なんか言わねぇだろ。


いじめがいありすぎ。




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