君に触れたくて…
最近、秋桜の様子が変だ。
ずっと遠くを見ている気がする。
幸弘と喧嘩したのか?
休み時間になっても話そうとしない二人。
「なぁ」
俺はいつも引っ付いてくる女に聞いてみた。
「あの二人、別れたん?」
「え?あー、じゃない?それよりさぁー」
自分は興味がない、とでもいうようにさらっと流す女。
俺はお前の話に興味がない。
ってか、別れたのかよ…
その日の放課後―
「おい」
俺は幸弘を呼び止めた。
「んだよ」
「ちょっとこいよ」