君に触れたくて…
「バカに教える気も無くしたんだろ」
「ひどーい!理音っていつも
あたしを馬鹿にするよねっ」
「だって馬鹿だろ」
「もういいよっ!早く帰ればっ」
一人怒って、自分の席に戻っていく秋桜。
「手伝わなくていいんだ?」
「え?」
「明日の昼飯、奢ってくれるなら手伝うけど」
何言ってんだ、俺。
こんなこと言う俺じゃねぇだろ。
「本当に?!ありがとう!」
初めて見た…
秋桜の笑った顔。
少し俯き加減に笑う。
俺は思わず、見惚れた。