君に触れたくて…




このバカ女。
何で抱きついてくるんだよ…



俺自身、キレたら歯止めが効かなくなることくらい100も承知だ。


仲間でも、巻き込むことがある。



そんな俺に




「やめて」



なんで泣くんだよ…
お前は悪くねぇだろ?



チラッと見た右手が、ケガをしていることがわかった。



秋桜の白い肌を、俺が傷つけた。



本当ごめん…



やっぱり、俺がいない方が、秋桜は幸せなのかもな…



俺だって


“秋桜を守る”


とか言いてぇのに…


俺だって


“好きだ”


そうやって気持ちを伝えたいのに…


俺だって…


秋桜の傍にいてぇよ…



でも…、それは無理なんだ。



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