君に触れたくて…





こんなに自分が女々しいなんてな。



今まで強いと思ってた。


喧嘩なら負けたことねぇし、誰も俺に逆らおうとしない。


俺様だった。



こんな小さな女に、崩されるなんて…




「帰れよ」




見るな…、そんな目で…
そんな純粋な瞳で見られると、
どうしようもなく、泣きたくなる。




「…すき」




か細い声が聞こえた。



すき…?




「理音がすき…っ」




俺は今、夢を見てるのか?



汚れた俺を、包み込むように抱きつく、小さな女。



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