君に触れたくて…
さすがの理音もきょとんとしている。
無理もない…
いきなり家に誘われてるんだもん。
「あー…ちょっと待って」
そう言って理音は誰かに電話をかけ始めた。
もしかして予定があったのかな?
なんだか悪いことしちゃったなぁ…
電話をかけながら、理音があたしの頭を撫でる。
幸せすぎて涙が出そう…
でも夢だったらどうしよう…
あたしは頬をつねってみた。
痛いのは当たり前。
ゆっくりと目を開ける。
「ふ(笑)」
目の前で笑っている理音。
…夢じゃない!
「あ、もしも…」
「ちょっと理音?!」
え…?
「お前声でけぇよ!」
「どこ行ってんのよー!」
女の人…?
理音の電話の相手は確かに女だ。
なんで?
どうして?