君に触れたくて…
ガラッとドアが開き、
「行くぞ」
俺は従うしかなかった。
その日の放課後、
「俺の金がない」
「あたしのも!」
何人かのお金が盗まれた、ということで翌日全校集会。
校長が前で
「とったやつは正直に出てきてほしい」
俺はまさかと思った。
ガバッと後ろを振り向く。
後ろの方で敦がニタニタと笑っていた。
「かったるかったー」
教室に戻った敦は、真っ先に俺のところへ来た。
「お前、わかってんだろ?チクッたら…」
「わ、わかってるよ」
恐怖しか感じなかった。