君に触れたくて…




あれから2ヶ月経ち、あたしは進路決めなどで忙しい学生生活を送ってる。




特に変わったこともない。



いや、あるかな…
理音がいなくなった。



もう…二度と会えない。




「宮路、次答えろ」



「……わかりません」



「はぁ…座れ」




今のあたしは脱け殻のよう。



勉強さえ、身に入らない。




「まだ忘れらんないの?」



「あ…りっちゃん」



「もう2ヶ月だよ?」



「…だね」




会えない彼を想い、泣いた。

会えない彼を想い、心が傷んだ。


愛されたいと心が叫ぶ。



もう一度、抱きしめられたいと…



「忘れなよ」



「…無理だよ、きっと」




うん、きっと無理。


忘れるなんて出来ない。



あの日心で誓ったから。



< 212 / 343 >

この作品をシェア

pagetop