君に触れたくて…
急に理音から“今すぐ来い”と連絡があった。
家に行くと、顔が腫れた理音と、ぐったりしている女。
何があったのかさっぱりだった。
女はベッドで寝ていて、俺が来たことは気付いてないみたいだ。
「リビング行こう」
俺は場所を変えた方がいいと思い、理音に提案したが、理音は首をふった。
「なんだよ、話しって」
長い沈黙。
「おい」
「…秋桜を、頼む」
「………は?」
何言ってんだコイツ。
「意味分かんねぇ」
「俺じゃあいつは守ってやれない」