君に触れたくて…




「いただきます」



オムライスはすごく美味しかった。


“また来ようね”って聡くんと約束した。



理音にも紹介したいな…



そんなことを思っていた時のことだった。




「理音~」




少し遠くから女の人の声が聞こえた。



えっ?りおん?



声のする方を見る。


そこには大人っぽい女の人と、腕を組んでお店に入ってくる、あたしの世界で一番愛しい人がいた。




「え…」




ただただ2人の姿を見ることしかできない。



やっと理音と会えたのに、こんな再会の仕方なんてないよ…



言葉で表せない感情が沸々と込み上げる。




「梨加…」




急に聡くんが口を開いた。



< 244 / 343 >

この作品をシェア

pagetop