君に触れたくて…

「…お前しつこい」



女は悲しそうな顔をしたが、それも演技だった。




「…ひどいっ」




女の目からはポロポロと涙がこぼれる。



先輩達は焦っていたが、俺は平然としていた。




今までどれほどの女を抱いてきたか…


嘘泣きくらい見抜ける力はある。




「お、おい高橋…」



「お前なにしたんだ」




先輩達が慌てながら俺に問いつめる。




「別に何もしてないっすよ」



「あたしがっ…この後遊びたいって言っただけなのに…っしつこいって…」




あー、まじだりぃ。
こいつ潰してぇくらいむかつく。




「高橋！遊んでやれよ」



「はい？」



「泣いてんじゃねぇか、行けよ」