君に触れたくて…
人通りの全くない道で、助けを呼ぶのは不可能に近かった。
大通りまで逃げよう…
ここから近いし…
あたしは持っていたバックで、ナイフを持っている男の顔面を思い切り殴った。
「いってぇ!」
男が油断した隙に走って逃げる。
「待てやコラ!!」
後ろから男達が追ってくるのが分かる。
早く逃げなきゃ…!
しかし、ヒールの高い靴を履いていたので、上手く走れない。
男達がどんどん迫ってくる。
あたしは足がもつれながらも、必死で走った。
「きゃっ!」
石につまずいて、あたしは見事に転けてしまった。
「捕まえろ!」
逃げなきゃ早く!!