君に触れたくて…




この日俺は、仕事の用事で遠くまで来ていた。




「お疲れ様っす」




夜遅くに仕事が終わり、最終の電車で地元まで帰るつもりだった。



腹減ったな…
コンビニ寄るか。



駅の近くのコンビニまで歩いていた時、俺は目の前を歩く人物に驚いた。



なんで秋桜がここにいるんだよ…



秋桜は俺の存在には、気付いてない様子だ。


俺は、このまま行くと鉢合わせになると思い、元来た道を引き返した。



心臓がバクバクいっている。



俺は早くコンビニまで行こうと思い、薄暗い路地を入った。




「…助けて!!理音!」




路地をだいぶ歩いた時、少し遠くでそう聞こえた。




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