君に触れたくて…
あと2、3分で発車の時刻だった。
こいつ……
「おい」
「え?」
「お前…終電何時だと思ってんだ」
「え?終電って何時でもあるんじゃないの?」
「…………」
やられた。
まじかよ…
泊まる所なんかねぇぞ。
智樹に迎えきてもらうか…
あ、あいつ県外だっけ。
あぁー、まじかよ…
「終電ないの?」
「お前のせいでな」
「えっ…ごめん」
「いいよ、もう。友達に迎え来てもらうし」
誰かいるかな。
「そんなことしたら可哀想だよ!きっともう寝てるし」
「じゃあ歩いて帰る」
「だから無理だよ」
じゃあどうしろっつんだよ!!
「あたしの家…泊まる?」