君に触れたくて…
「は?」
いやいや、待てよ…
泊まるとか簡単に言っていいわけ?
ってか泊まんねぇし。
「…遠慮する」
「なんで?」
そのくらい頭回せよ…
「梨加いるし」
「あ……そう…だよね…。えへへ…ごめん…」
その後の空気は最悪で、俺はずっと窓の外を見ていた。
「お邪魔します」
散らかってるのかと思ったが、何気に片付いていた。
「ウーロン茶しかないけど…」
冷えたウーロン茶を俺に渡す秋桜。
「ソファーに座って」
秋桜に言われるまま、俺はソファーに腰かけた。
ブーッブーッブーッ
俺の携帯が震える。
「もしもし」
「理音?電車乗った?」
「あー、わりぃ。乗り過ごした」