君に触れたくて…




まじで始発かな…



プルルル…



「もしもし…」



「やっと出た!健二?」



「んだよ、こんな時間に」



「お前今どこ」



「家」



「嘘つけ、どうせ女ん家だろ」



「せーかーい」



「〇〇のさくら公園まで迎えきてくんねぇ?」



「は?遠くね?」



「終電乗り過ごした」



「めんどくせぇー」



「お前俺にそんな事言えんのかよ」



「いえ、行かせていただきます」




俺は健二との電話を切り、煙草に手を伸ばした。




「…………」



「…………」




沈黙が2人を包む。



俺こういうの苦手なんだよな…



何とか話題を出そうと、小さい脳ミソを必死に働かせる。




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