君に触れたくて…
数ある小説の中から俺が選んだ話は、
“普通の女子高生が学校一かっこいい男子生徒に恋をする”
という何ともベタな恋愛小説。
しかし2人は特別な関係があった。
それは“幼なじみ”
とまぁこんな話。
しかし俺は見事、その話にハマってしまった。
そして切なくなった。
なんだか、俺と秋桜みたいで…
想い合っているのに、向き合えない。
伝わらない。
…伝えられない。
秋桜…俺は今でも…
~♪~♪~♪
いきなり携帯が鳴った。
「チッ。いいとこなのに」
俺は通話ボタンを押し、電話に出る。
「はい、誰?」
知らない番号からの電話。
「………し」
「は?」
「…あたし」