君に触れたくて…




頭から血を流し、ぐったりとしている彼女。




「秋桜!秋桜!!」




揺すっても揺すっても、秋桜は目を開けない。




「誰か…誰か救急車!!!」




俺は無我夢中だった。




「…秋桜…っ」




何度呼んでも動かない。


何度呼んでも目を覚まさない。



秋桜の体温は、どんどん下がって行った。




「…くそっ」




俺は心肺蘇生を、何度も繰り返した。



頼むっ…
生きてくれ…
秋桜…っ




「秋桜っ…!お前にまだ、伝えてぇことたくさんあるんだよ!!」





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