君に触れたくて…




病院に着き、手術室の前で秋桜が出てくるのを待つ。



しばらくして、秋桜のおじさんとおばさんも来た。




「あなたが…理音くん…?」



「…はい」



「…………」



「申し訳ありませんでした!!」



「や…止めないか君!」




俺は床に土下座をした。




「俺のせいで…俺が…俺が…」



「………」



「すいませんでした!」




幾度となく流れる涙は、床に小さな水溜まりを作った。




「君のせいじゃない…」



「………でも」



「あの運転手が悪いんだ…!!」




おじさんは泣きながら言った。




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