君に触れたくて…




病室に虚しい機械音が響く。




手を握っても、握り返してはくれない。




なぁ
お前今、何してんの?



早く俺を見て笑えよ、



“何て顔してんの”って馬鹿にしろよ…。




何でよりによってお前が…




どれだけ泣いても、秋桜は目を覚まさない。




なぁ秋桜、
もしこれが運命だと言うなら
俺は運命なんか一生信じない。





そんな戯言、俺は…





そのまま俺は眠ってしまった。




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